小学生の自由研究課題としてスケルトンたまご・透明卵といった、卵の殻を溶かして薄い膜だけにする実験を行ないました。ただ、そこで終わらせてしまうのは勿体無いので中学生や高校生の自由研究テーマに使える「浸透圧の実験」をしようと思いました。小学校と中学校のお子さんがいるご家庭では1つの実験で小学生用と中学生用を調べることができるのでおすすめですよ。透明卵を水溶液につけ浸透圧を調べる実験方法・目的・まとめ方についてまとめています。

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浸透圧を調べる実験基礎データ

難易度 普通
対象 中学生1年生以上
実験期間 3日
テーマ 実験
費用 0円

浸透圧に関する実験です。小学5年生や6年生でも実験することができる内容です。スケルトンたまごの実験と一緒に行なうといいと思います。

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用意するもの

材料 個数
透明卵 4個
透明なコップ 4個
60g
砂糖 20g
計量器 1個

透明な卵(スケルトンたまご)を作っているときに1つ、膜が切れてしまい4個になってしまいましたが、5個準備できるようなら5個使うと浸透圧の比較をしやすいと思います。

浸透圧を調べる実験方法

目的・きっかけ・動機

卵の殻をお酢やレモン汁などのクエン酸が含まれている液体に漬けたぶよぶよの透明卵(スケルトンたまご)を水溶液に入れると卵が大きくパンパンにふくらむということで自分で実験をして確認したいと思いました。

実験のやり方

浸透圧の実験を行なうために、透明な卵(スケルトンたまご)作っておく必要があります。私が行った卵の殻を溶かす実験は2日掛かりました。透明卵の作り方は下記の自由研究テーマを参考にして下さい。

卵の殻を溶かそう!スケルトンたまごを作ろう

1.透明卵の重さを量る
2.水溶液に透明卵を入れる
3.時間ごとに透明卵の重さを量る
4.24時間後の質量を量る

実験準備

透明容器を作る

透明容器をペットボトルで作ろうと思います。500mlのペットボトルに200mlの水を入れて、それよりも4~5cm上の部分を切り取ります。透明卵を入れると水かさが増えるので、その分、200mlの水位よりも上で切り取る必要があります。

水溶液を作る

水溶液は5つ作ります。

・水
・10%の砂糖水(砂糖20g+水180ml)
・20%の砂糖水(砂糖40g+水160ml)
・10%の塩水(塩20g+水180ml)
・20%の塩水(塩40g+水160ml)

計量器で水の重さを量ります。

その水に砂糖または塩を入れます。

水と砂糖または塩で合計200mlにします。

砂糖または塩を良くかき混ぜて溶かします。

ペットボトルの容器に分かりやすいように、水溶液の濃度を書いておき、該当する容器に砂糖水や塩水を入れます。

これで水溶液の出来上がりです。

今回は透明卵が1個割れてしまったため、水・10%の砂糖水・10%の塩水・20%の塩水の水溶液を準備しました。

透明卵の重さを量る

計量器に透明卵を乗せて重さを量ります。どの水溶液に入れるかと重さを記録しておきます。

水溶液に透明卵を入れる

重さを量った透明卵を水溶液に入れたら、あとは観察します。

結果

卵の状態 A
B
10%砂糖水
C
10%塩水
D
20%塩水
E
割れた
お酢につける前
の卵の重さ
62g 54g 62g 59g 66g
カラを取り除いた
ときの重さ
79g 73g 79g 76g 85g
水溶液に
24時間つけた重さ
89g 82g 90g 86g
水溶液につける前と
後の重さの変化
10g 9g 11g 10g

今回の実験では、卵のカラを溶かす前の重さから水溶液につけるて24時間後までの重さの変化を調べました。

透明卵を作るのに2日間お酢につけましたが、その時点で卵が重くなっていました。でも、この時点ではまだまだ卵はぷよぷよしていて少し押すと膜がへこんでいました。その卵を、水・10%砂糖水・10%食塩水・20%食塩水につけて浸透圧を調べました。

最初は水に入れた透明卵の質量(重さ)が3gと一番重くなり卵に水が浸透したことが分かります。10%砂糖水は1gと10%食塩水は2gでしたが、20%食塩水につけた透明卵は-2gと減りました。6時間後では水につけた透明卵が一番重かったですが、12時間後には10%食塩水につけた透明卵と一緒になり、24時間後には10%食塩水につけた透明卵が一番重くなりました。

透明卵を水溶液につける前とつけた後での質量(重さ)を比べた結果、下記の順位になりました。

1位 10%食塩水につけた透明卵
2位 20%食塩水につけた透明卵
2位 水につけた透明卵
4位 10%砂糖水につけた透明卵

【水溶液につけたときの透明卵の様子】

水と砂糖水に入れた透明卵は下に沈んでいますが、食塩水に入れた透明卵は浮いています。

24時間つけた透明卵の様子です。食塩水につけた透明卵も下まで沈んでいました。

浸透圧とは何?

浸透圧は、薄い液から濃い液のほうに卵の薄い膜(半透膜)を通って、溶かしている液体(溶媒)が移動する力(圧力)のことです。

上記の図で言えば、卵の薄い膜(半透膜)が仕切りになり水と砂糖水を仕切ると水の分子が濃い液体のほうに移動し(浸透)、濃い液体のほうに水分子が移動するので濃度が薄くなり同じ濃度にします。そのため、濃い液体のほうに水分子が移動するため水位が高くなり、薄かった液体のほうは水分子が出ていくため水位が低くなります。

感想

透明卵の浸透圧の実験では、透明卵のほうに水分子が移動したため質量(重さ)が増えました。砂糖水や食塩水よりも透明卵のほうが濃度が高いということが分かりました。

卵のカラを溶かすのにお酢につけたことで卵がお酢を吸っているため、中身の濃さが水や食塩水・砂糖水よりも漕いため、卵の薄い膜を水分子が通って卵の中に入ったことで重くなり、ぷよぷよしていた透明卵の膜がパンパンに張った状態になりました。

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まとめ

卵の殻を溶かすのにお酢につけて溶かしますが、このお酢に漬ける時間が長いとそれだけ卵がお酢を吸ってしまい浸透圧の実験をするときに少ししか卵が重くならないので、お酢につける時間は短いほうがいいように思います。

重さだけを比較しましたが卵の長さも測って比較したほうが良かったと思いました。大きさ(サイズ)と重さの変かを確認するともっと分かりやすい実験結果を比較できたと感じます。

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